T-STYLE(研究生の雑記)

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「バージョンアップ」

 先日、母の17回忌の法要があったのですが、ご住職がこのようなことをおっしゃいました。「コロナ禍で私達の生活は大きくかわりました。今までは当たり前だと思っていたことができなくなりました。だから、日常の生活の中でできることを大切にして、その中で価値を見出していくことが大切です。」

 確かに、コロナ前とコロナ後では、生活が一変しました。しかし、それが新たな生活様式を模索し、よりよい未来を創り上げていくことにつながっていくとしたら・・・。それは、現代生活がバージョンアップするきっかけになるのかもしれませんね。皆さん、コロナに負けずにがんばりましょう!

 

 ところで、バージョンアップといえば・・・。iPhoneのバージョンアップには驚かされます。私はiPhone4からスタートしたのですが、その驚異的な進化には驚かされます。常にバグを修正しながら、バージョンアップを続けています。しかし、それに負けていないのが、合気練功プロジェクトです。松原塾長がたゆまない努力を重ねて、ご自身の「合気」を進化させ、「合気」をどう伝えていくのかを常に工夫して私達に指導して下さいます。その進化のスピードたるや・・・。  

    特に、木曜日に行われている研究会(バットマンの会)では、毎回が奥義伝承と言っても過言ではなく、数回欠席すると、まるで浦島太郎状態になってしまうのです。

 先日の研究会では、一系(合気上げ)をかける時に上手くいかない理由が明らかにされました。(よくあるパターンとして)相手と足裏でつながってから、自分の身体のゴムを斜め上に引っ張り、その後丹田を斜め下に引っ張るのですが、この時に斜め上に引っ張るゴム感覚が緩んでしまうのです。つまり、同時に多方向にゴムを引っ張ることが上手くできないのです。さらに、足裏が地面を踏みしめて、その反発力も常に感じていなければならないので大変です。

    以前、このブログでも書いたのですが、マルチタスク(複数のことを同時に行うこと)の難しさを痛感させられます。最近、名古屋の練功塾のトレンドになっている「テンセグリティ」(多数の木の棒が多数のゴムでつながっている物。もともとは幼児のおもちゃ。興味のある方はGoogleで検索してみてください。)の状態にならなければいけないのです。

    松原塾長は、まさに「人間テンセグリティ」です。しかも、身体が磁気を帯びているので、「ペイン」状態でもあるのです。(前回のブログ参照)言うなれば、最強のラスボス「ミスター・テンセグリティ・ペイン・マツバラ」なのです!もー、こりゃー、かないまへんなあー。

 皆さん、イメージを豊かにして、練功に励み、「人間テンセグリティ」を目指しましょう!

 

 今日の格言

「足裏を 忘れちゃだめよ これ基本」

「ラスボスに 触れたら最後 なすがまま」

「YouTube やっぱりやらせに 見えるよね」(視聴者に伝わらなくて残念!)

                                                              TAKA

 

 

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「ペイン」

 「鬼滅の刃」が大ブームになっています。私もアマゾンプライムビデオでアニメをみて、すっかりはまってしまいました。コミックも発行されたものは全巻揃え、先日公開された映画も鑑賞しました。平日の午前中だったので、ほとんどのお客が年齢層が高めの大人の方だったのですが・・・。クライマックスの場面では、すすり泣くような声が・・・・・。私も涙が止まらず、ハンカチがぐっしょり。主人公のひたむきさと家族愛、柱と呼ばれるリーダーの強さと優しさに魅了されてしまいました。

 子どもの頃から大のアニメ好きだったのですが、大人になってはまったのが少年忍者の成長を描く「ナルト」です。その主人公ナルトの前にペインという難敵が立ちふさがります。このペインが使うのが、自分が磁石のようになって一瞬にして相手を引き寄せる技です。突然引き寄せられた相手は、身体の自由を奪われ、目の前に現れたペインに倒されてしまいます。磁石ですから、当然引き寄せた相手を吹き飛ばすこともできるわけで、その強さは無双と言っても良いでしょう。

 ここまで読んで、気が付かれた方も多いでしょう。ペインが使うのは、松原塾長が言われる「相手の腰を引き寄せる磁石のような力」なのです。確かにどんなに筋骨隆々の強者でも、腰が引き寄せられて浮いてしまえば、力も技も発揮することができません。

 とこるが、相手の腰を引き寄せ重心を浮かせることはとても困難なことなのです。しかし、合気を習得するためには、この「相手の腰を浮かせる感覚」を身に付けることが絶対に必要です。研究会(通称バットマンの会=夜遅く黒い道着を着て集まる為、ただしこう呼んでいるのは私だけ!)では、さらに「一瞬にして相手の腰を浮かせる」ことを課題にして、毎週稽古をしています。これがあんた!また、まあほんまにむずかしー!ちょっとやそっとではできまへんわあ。(なぜか突然関西弁⁈)

 結論として今言えることは、「合気の身体づくり」の重要性です。身体の中に一本のゴムを張り巡らせ、それを自由に使えるようになることが何より大切です。

 いつの日にか、ペイン松原塾長(いつの間にか、呼び方が変わっております。)のように、相手を自由に操ることができる能力を身に付けることができる日をめざして・・・。

 

今日の格言

「やればできる!」 ティモンディ高岸

「いつも言ってることなんですけどね・・・。」 ペイン松原

「今日も酒がうまい!」 必殺仕事人 副長イノ●●

「うーっ!」 ペイン松原に合気をかけられているTAKA

 

 

 

 

 

 

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「増幅装置」

 ようやく秋らしくなってきた今日この頃、私の合気習得の修行は間もなく3年。当初は、「3年くらい続けていれば何とかなるだろう。ここで身に付けたものを合気道に生かしていければ・・・。」などとタカをくくっていましたが・・・。まあー、なんということでしょう!(どこかで聞いたセリフ⁈)とても3年では、何ともならないことがよく分かりました。しかし、合気習得への道筋ははっきりとしてきました。この道筋を指し示してくれるのが合気練功塾です。後は、練功あるのみ!皆さん、がんばりましょう!

 

 最近、松原塾長が「増幅装置」という言葉をよく使われます。1系(合気上げ)の場合、相手と足裏でつながってから、重心を僅かに動かし、身体のゴム感覚を生かして相手を操作します。この時、相手に自分の身体を引っ張らせた際、増幅装置を使ってその力を2倍にも3倍にして相手に返していくのです。0→10にするのは不可能に近いのですが、1→2、1→3にしていくのは十分可能です。この増幅装置が内部感覚であり、意念と言われるものなのかもしれません。「うわー、すごく(手を)押さえられている!」「うわー、すごく引っ張られている!」と思うことから、増幅装置が起動するのではないでしょうか。皆さん、練功を通して自分の身体の中に増幅装置を育てていきましょう!

 

 日曜日の練功塾で、松原塾長が「練功塾には段も級もありません。合気があるかないかです。」ときっぱりと言われました。合気の前ではみな平等なのですね。(うーん、深い!)

 そして、合気があるかないかを厳しく判定するのが、塾長と院生です。塾生同士で対人練功をして、「今日は調子いいじゃん。」などと自信をもって進んでいくと、目前に仁王門が建っています。そして、その門を通過しようとすると、その両側に金剛力士像が2人立ちふさがっています。左側には副長のIさん(人呼んで「練功塾の必殺仕事人」)、右側には院生のNさん(人呼んで「練功塾最強の用心棒」)。ここを通過するのは、至難の業ですが、運よく通過できたとしても、その向こう側には、ラスボスの松原大王が立ちふさがっています。ここで、タラッタララララー・・・。あえなくゲームオーバーです。

 うーん、先は長い・・・。

 10年は頑張らなければ・・・。                   TAKA

 

 

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「やる気のない手」

 新型コロナウイルスの第2波も徐々に収まってきたようですが、まだまだ油断はできませんね。実は私も先月末に県外に出かけなければならない事情があったため、外出を控えている状況です。そんな中で、すごいニュースが飛び込んできました!なんと、名古屋と東京をリモートでつないで、リアルタイムで合同練功会を行うとのこと!いよいよ練功もリモートの時代になっていくのでしょうか。更に将来は、3Dゴーグルをつけ、バーチャルの松原塾長と練功する時代が来るのでしょうか?楽しみですね。

 ところで、先日の個人レッスンで、松原塾長が「やる気のない手」ということを言われました。1系(合気上げ)を行う際、最も重要なのは、相手につかまれている手首を動かさないことです。(ここからはご自分の手首をもう片方の手でつかんで読んででみてください。)ところが、手を開いただけで、相手は筋肉の動きを感じてしまいます。更に言えば、親指を少し動かすだけで、相手は筋肉の動きを感じてしまいます。よく、つかまれている腕を動かさないよう言われますが、腕は勿論のこと、指先さえも動かしてはいけないのです。人間の手のセンサーは、些細な動きも関知してしまうのです。これは厄介ですね。よく合気上げの極意は「朝顔の手」と言われますが、指を1ミリ動かしただけで、相手は反応してしまいます。

 しかし、手の形は変えずに、つかまれている手首の部分をほんの少しだけゆっくりと、相手の手のひらに押し付けてみてください。意外とそれを感知するのは難しいのではないでしょうか?(ここがミソ⁈)

 つまり、つかまれた手を何とかしようと思っただけで筋肉が動き、感知されてしまうのだとしたら、何とかしようと思わなければいいのです。松原塾長がよく言われる「相手が勝手に上がりたくなる」状況をつくり上げることができればOKなのです。相手の足裏と自分の足裏をつなげ、身体のゴム感覚(ここがミソ!日々の練功によってこういう感覚を培っておく!)を使って相手の重心を巧妙に操作できれば、合気練功塾の合気上げは、ほぼ完了です。

 

 みなさん、「やる気のない手」を意識して、練功に励んでくださいね。ちなみに、私は身体全体でやる気のなさを表現して練功する時があります。当然、顔の表情も「やる気のなさ」を前面に出して・・・。とろんとした目をして、口も少し開いて、鼻もよだれもたらして・・・・・。これはやりすぎですね。何事も程々がよろしいようで。

ここで一句

つかまれた 手首じゃないよ そこは足裏

さらに 

やる気なし 思わせ実は 足ぱんぱん                  

最後に

バーチャルも   松原塾長 無双です          

                                         TAKA                                                                            

 

 

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「脳力」

 最近、練功をしながら改めて強く感じることがあります。合気の習得を目指すトレーニングは、いわゆる武術の稽古や肉体のトレーニングとは全く違うということです。

    この表現は誤解を招くかもしれません。なぜなら、対人練習の場合、相手と接触し、身体を操作するからです。相手と足でつながる時や、重心移動をする際には、ある程度の下半身の筋力が必要です。私も合気練功塾に入った当初は、稽古の後に足のふくらはぎがパンパンになっていました。

    他の方と同様に、私も毎日四股を踏んだりもしています。しかし、それは筋力を鍛えるということではなく、内部感覚を鍛えるために行っているのです。さらに言うならば、合気習得の基になる「脳力」を鍛えるために行っているのです。

 「脳力」とは、もちろん脳の働きを指しているのですが、(あくまでも私の考えですが)一言で言えば、イメージ力です。例えば、四股を踏む場合、「泥の中に突っ込んだ足を抜くイメージ」とか「足の裏に張り付いた接着剤をはがすイメージ」、さらに「体中に張り巡らされたゴムを動かすイメージ」、「全身に取り付けられた大リーグボール養成ギブス(古っ!)を動かすイメージ」等というように、様々なイメージが浮かびます。

    よく松原塾長が「自分の脳をだます」と言われますが、イメージのもち方でトレーニングの効果も変わってくるでしょう。

 

 このイメージ力が驚くほど豊かなのが、合気練功塾副長のIさんです。実は、私が初めて練功塾の体験会に参加した際、マンツーマンで教えてくださったのがIさんです。例えば、一系(合気上げ)で最初に相手と足でつながる時に、「自分の舌を身体の中を通して伸ばし、相手の身体の中に入って足の裏をなめる」(‼)と言われた時には、そのイメージ力の豊かさに唸ってしまいました。研究会や日曜日の練功塾でお会いするたびに、その脳力はアップデートされており、驚かされます。

 ところで、このIさん、とても穏やで、いつも笑顔で接してくださいますが、だまされてはいけませんよ!若い頃には名古屋の大須の町を中心に、名をとどろかしていたそうです。胸倉をつかんできた相手を、「●●●●●●●●●●●●!」と一喝し、●●●●●●●してしまったり、●●●●●●●●●●してきた相手を●●●●●●してしまったり、●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●してしまったりと様々な武勇伝をもっているのです。

 えっ、伏せ字ばかりでよく分からないって⁈ とてもここには書けません!皆さん、副長にお会いする際は、くれぐれも失礼がないようにしてくださいね。でも普段はとても優しい方なんですよー。(慌ててフォロー!)

 

 皆さん、イメージ豊かに練功して、「脳力」を鍛えていきましょうね!  TAKA