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とある塾生の雑記 その3 「ゴム感覚(二元のカラダ)」

とある塾生の雑記 その3 「ゴム感覚(二元のカラダ)」

一元のカラダ(1本のゴム感覚)が出来たら、二元のカラダ(2本のゴム感覚)作りになります。練功方法としては、一元のカラダの動きに、胸と背中がそれぞれゴムで引っ張られているような感覚で重心を前後に移動させる動作を加えます。初めは動作を大きくしてこれ以上重心を移動させると倒れてしまう手前(際)まで追い込みます。この時、カラダ全体がゴムの感覚を持ったまま不安定な姿勢になることで、自分の体幹と手足が一つに繋がる感覚も一緒に養います。注意しなければならないのはカラダを硬直させすぎるとゴムの弾力感がなくなってしまうので、際まで追い込んだ時のカラダ全体の感覚をしっかりと保ちながら動作を徐々に小さくしていきます。

最近、いつも奥義を伝授して下さるある院生の方より2本のゴムだけではなく、たくさんのゴムで繋がっているイメージを持つ方法を教えていただきましたが、そのようなイメージを持つだけでなんとなく素早い動きが出来なくなり、さらに練功を進めると呼吸による僅かな身体の膨張収縮や背骨の揺らぎにも、餅のような粘り気が出てきます。そして意識を内面だけでなく表面に向けると皮膚に空気が纏わりつくような感覚(空気の抵抗感)や水の中にいるような感覚(水の抵抗感)が出現するようになります。さらに自分のカラダという大きなゴム風船が呼吸の力により中心から絶えず膨張するイメージでいると私流のゴムゴム人間の完成です。

二元のカラダ作りでゴム感覚とカラダを繋げる感覚を養っておかないと、相手と接触しても何も感じず、結局力に頼ってしまうということになりかねません。まだこの感覚がわからない方は是非とも合気練功塾や集中講座に参加し練功されることを強くお勧めします。
練功の際の一つの参考にしてみて下さい。

Tスタイル 〜合気練功の日々〜 「つながらない身体」

Tスタイル 〜合気練功の日々〜
「つながらない身体」

暑い日が続きますが、皆さん練功に励んでいることと思います。今回は「つながらない身体」というテーマで、私が合気練功塾に入門して苦労した体験を綴ってみます。

入門して、対練(対人練習)をしていると、「腕に力が入っていますね。」「肩で切れていますね。」などとよく言われました。要するに、身体がつながっていないということです。

しかし!そう言われても、自分では力を抜き、身体をつなげているつもりなので、どうすれば良いのか分かりませんでした。今までの生活の中で身体をつなげる習慣も必要性もなかったので、身体をつなげることができなかったのです。

どうすれば良いのか?
私が出した答えは個人練功です。ひたすら背骨ゆらし、一元、二元、三元・・・と繰り返し身体を練るのです。私の場合、身体のつながりをはっきりと感じられるようになったのは、なんと半年後!

練功の大切さをさらに実感したのは、昨年の12月から始めた気匠庵(松原塾長のご自宅)での個人レッスンです。気匠庵に通い始めた頃は、塾長から「Tさんは気が通りにくい身体ですね。」と指摘(酷評?)されました。しかし、松原塾長から繰り返しご指導いただき、個人練功の必要性を痛感してから、ひたすら身体を練るようになりました。

皆さんは私のように迷うことなく、練功して身体をつなげてくださいね。ちなみに、私は、毎日の愛犬の散歩の際、リードを右手に巻き付け、30〜40分程ゆっくりと歩きながら練功しています。当然、帰りはエチケット袋(愛犬がした物が入った袋)を右手に持ちながらですけどね‼︎
TAKA

とある塾生の雑記 その2 「ゴム感覚(一元のカラダ)」

「ゴム感覚(一元のカラダ)」 

「合気練功のための修練体系」「合気のカラダ」の中に「身体内外のゴム感覚」というものがあります。一元のカラダ(1本のゴム感覚)の練功方法は非常にシンプルなもので、両手を胸前において両手の間隔を左右に広げる・縮める動き(開と合)だけです。しかしこの動きに合わせて、心を鎮め身体の力みをとり内部感覚のセンサー感度を徐々に高めていくととても不思議な感覚が出現してきます。

今回は、合気練功塾の重要なキーワードである「ゴム感覚(一元のカラダ)」について、この感覚を習得するまでの私自身のイメージの変遷(感覚の深化)を交えてお伝えします。

開:「磁石」⇨「納豆」⇨「餅」
私自身、一番最初に出現したものが、前回コラムでも書いたように磁石の斥力のような反発する力でした。両手掌を合わせて主連棒のようにゆっくりと回転させながら、両手間隔を少しずつ広げていくと手掌全体に納豆が糸を引くような粘り気をわずかに感じるようになりました。距離にして数センチほどでしたが、その感覚を頼りに練功を続けていくと、両手間の距離を伸ばしてもこの感覚が途切れなくなりました。さらに数ヶ月位繰り返し練功していると、納豆のようなネバネバとした感覚がだんだんと餅のような強い粘りに変化し、手掌だけでなく体全体にも広がっていきました。粘性が強くなってくると体を大きく動かさなくても気感も一緒に出せるようになり、内部感覚をより強く感じるようになりました。さらに体のセンサーの感度がより高まった影響なのか、今まで感じたり意識したりしたことがないような体の中に柱のような筒のような軸みたいなものを漠然と感じ取ることができるようになりました。

合:「ゴム風船」⇨「ゴムボール」⇨「螺旋丸」
反対に、両手間隔を縮める場合は最初からうまく感覚が出なかったため、まず脳内でゴム風船を圧縮するイメージで練功を続けていくとゴム風船の弾力が徐々に強くなりゴムボールのような感覚に変わってきました。さらに半年ほど経過すると気感が丁度良い具合に出てきたのと相まって、ゴムボールというよりまるで少年漫画の「ナルト」に出てくる螺旋丸のような空気を圧縮した塊に変化しました。
一元のゴム感覚については、入塾してまだ間がない頃、塾長より「壁からのゴムを引っ張ってくる」「空間を引っ張ってくる」ということを教えてもらいましたが、最近になってその感覚が物凄くよくわかるようになりました。

一年間の練功で、わらしべ長者ではないけれども、内部感覚が随分コロコロと変わってきたのだなと、改めて感慨深く思うのと同時にこれからこの感覚がまたどのように変化するのか、自分でも非常に楽しみです。個々人の内部感覚は千差万別であり絶対的なものではありませんが、言葉の持つイメージ力には物凄いパワーがあり、まさにこのイメージこそが要訣なのではないかという気がしますので、練功の際の一つの参考にしてみて下さい。

Tスタイル ~合気練功の日々〜  「上がらない合気上げ」

今週は合気練功研究会と気匠庵での個人レッスンで練功を積んでいらっしゃる研究生の T さんの文章をお送りします。

 

Tスタイル 〜合気練功の日々〜
「上がらない合気上げ」

はじめまして。50代半ばから武術を始め、合気練功塾にたどり着いたTAKAです。練功歴1年にも満たない私ですが、思いついたことを、自分なりのスタイルでブログにしてみたいと思います。よろしくお願いします。

合気上げ。武術に関心のある方であれば、誰しもできるようになりたいと思うでしょう。かくいう私も、合気練功塾に入ったのは、それが大きな目的の一つでした。
ところが、松原塾長は「合気上げは上がらなくても良い。」と言われます。つまり、つかまれている自分の腕を上げることにこだわりると、無駄な力が入り、せっかくできた相手とのつながりが切れてしまうからです。相手が「上がりたい」という状況を作ることが重要なのです。そこから、腕が上がるという現象が起きるのは、次の段階です。
合気練功は、内部感覚の訓練なので、目で見ることができる現象よりも、こうした身体の中を捉えることが重要なのです。
「上がらない合気上げ。」皆さんも発想を変えて、チャレンジしてみて下さいね。

先日の研究会で、松原塾長が、身体の膨張感を出す為の意識の仕方を「海が呼吸するように。」と言われました。(えっ!どういうこと?ところでその海はどこの海?伊勢志摩?沖縄?もしかしてハワイ?それはいつ?早朝?昼過ぎ?それとも夜?)余計なことばかり考えてしまう私でした。反省・・・。

TAKA

とある塾生の雑記 その1 「内部感覚」

今週は前回、ご案内させていただいたように、塾生さんのアウトプットを紹介させていただきます。
いろいろな表現や考察が、皆さまの練功にプラスになる事と信じております。

「内部感覚」

皆さん、初めまして。合気練功塾に入塾して丸一年になる大屋と申します。
合気練功塾の動画で配信されていない、というか配信されても何をしているか今一つよく理解できないであろう「内部感覚」について、私自身の体験を通して言語化することにより、私自身の合気に対する整理だけでなく、皆さんの合気に対する理解への一助になればと思い、このコラムを書くことになりました。

まず「内部感覚」には自他両方の内部感覚があります。私自身も最近ようやく他人の内部感覚が少しずつ分かり始めてきましたが、自身の内部感覚がよく理解できていないと他人の内部感覚も理解できないため、日々の錬功に取り入れている準備運動的な内部感覚の養成法について列記します。

① 両手掌を合わせて擦り合わせる(30秒)
② 両手指をつけたまま、手掌を離し、指尖部(十宣穴というツボ)同士で拍手するように軽く叩く(30秒)
③ 両手をヘソの前まで下げて数cm離し、両手に意識を集中する

すると、両手や指先が、熱いお風呂に入った時に感じるようなジンジンとした感覚に包まれます。あまり難しいことは考えずに、この感覚が「気感」なんだと脳にインプットし、じっくりと味わいます。( Don’t think, feel. )

④ 蒸気機関車の主連棒のように両腕を交互にゆっくりと動かす

すると、両手が磁石の斥力のようにお互いに反発し合う感覚が出てきます。その状態で両手の間隔を少しずつ離し、この感覚が途切れないように繰り返し練功します。ある院生に教えていただいた③の状態から片方の手で反対の手掌に向かって指差し円を描くと、手掌にもその感覚が伝わるという意識のトレーニング方法も面白いので、是非試してみてください。

内部感覚について、私自身の勝手な解釈では体のセンサーの感度を最大限に高めて非常に繊細な感覚になると色々なことを感じやすくなる、またそのために如何に力まずにできるのかがポイントになると考えています。まだ、この感覚がハッキリとわからない方はまずはあまり力まずに①から④を繰り返し、この不思議な感覚を堪能してみてください。