合気練功 転換.について

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7月7日は被害が出るほどの記録的な大雨で残念ながら天の川は拝めなかった。科学が発展しても自然の力を凌駕することは無いだろう。昔は地球が真ん中のプトレマイオス天動説が一般的な捉え方だった時代がある。たびたび目にする絶対的な大地を中心と思ったかどうはわからないが、今はコペルニクスが提唱した地動説で地球が太陽の周りを周回していることは常識のこととなっている。これにならって、物事の捉え方が180度変わってしまう事を「コペルニクス的転換」と表現している。

合気練功にはいくつものコペルニクス的転換が存在している。
相手の重心を捉えるためには、半分相手に委ねた不安定さを内包するカラダで2人の均衡を持つ。不安定が肝心とはコペ.転換ではないだろうか。太極拳も「捨己従人」という、相手と流れに沿う要訣があるようだが、重心操作についても内包している表現なのだろうか?

武道では居着かないようにしなさいと言われる。蹴りを放とうものならば蹌踉めくことすら無いようにと、不動の足腰が大事と信じて鍛えて安定感を増してきた。武道経験者(でなくとも大人)はまず間違いなく不安定を作ることを無意識に避ける。しかし、合気練功ではこの不安定がないと繋がれない。相手の力を使うどころか導き出すこともできない。

原理2の推進力を生み出すときは、「押しているのだけれども押されている感覚」もしくは「引いているけど引っ張られている感覚」と感覚を転換する。物理の作用反作用の法則では当然なのだが、日常生活では受容できていないことがほとんどだ。

基本5系を練習すると、つい相手を「上げる」、「下げる」、「回す」と相手を何とかしようと接触点を意識してしまう。合気練功の技術は基本的に相手の出した力で相手の本体が動く現象が生じるものであるので、接触しているところを意識せず接触点から離れた体幹部を作用点とする。もちろんきちんと繋がった上で相手の足を捉えてからの事であるが、作用点を転換させた操作感覚を練功する。

いちいちコペルニクス的なのだからその捉え方が馴染むまでには時間とエネルギーがいる。個人レッスンに通っていたときに一度に頂いた情報量が多すぎて目眩がしたことがある。でも、そのあたりから何か新しい視点が開けたように思えている.

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