感覚のこと その2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

前回、手のひらや指先の感覚について触れた。両の指と指の間に何かしらゴムのような弾力性を感じながら引いたり近づけたりする。あるいは両の手のひら間に磁石の反発のような抵抗を感じたりする。その感覚を頼りに腕や胸・背中にも同様な粘りや抵抗感や空気のまとわりつく感じを楽しむ。こんなスタートで合気の身体をつくり、自分の感覚を磨いていく。私の場合、最初はスッカスカで、狐に摘まれた感で、感じもしていないのに、「なんだか有るような…。」なんて答えていた。回を重ねてあるときはっきりと手のひらの間に磁石の反発を感じられるようになった。

戯れにチョイと高校生にやらせてみたことがある。大半は私と同様で気を遣って何か感じたような返答をするが、いきなり磁石の反発を感じてしまって気味悪がる者もいた。体験に来られた方でも初回で感じとられる方とそうでない方がいらっしゃる。

思うに「合気」でなくとも、今までの経験で微妙な加減を感じてこられた方はその神経が感覚を感じさせるのかもしれない。私のように力任せできた者はまず神経作りからなのだろう。ピアノの鍵盤を弾くとき、物理的に押せば音は出るがその力の加え方で音色が変化する。その微細な力の加え方と同じとたとえることができようか。職人技の習得に近い取り組みである。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA