合気の原理 指さし確認のこと

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合気の練功は重ねがさね「つなげること」である。つながってしまえば、上げるも下げるも崩すも自由という。そのために合気のカラダを練って、原理を理解して身体操作するわけである。このブログやオンライン講座のテロップをいじってきたので、さすがに理論はある程度理解できているつもりである。しかし、何かが欠けていて時折上手くつながれないことがある。より精度を高めるために塾長に指導を乞うた。備忘のためにも以下にまとめてみる。

1.「足裏感覚」で足を触ること。手から体幹を通じて足底から床に圧がかかっていて、その反作用が手に跳ね返ってきていることを感じて「足裏感覚」である。自分の圧を相手が腕で受けているのか全身で受けているのかは、この後のつながり具合に大きく影響する。

2.相手の足から跳ね返ってきている力(推進力)を使って、基本2系であれば自分が上前方へ、基本1系であれば下前方へ変化をしていく。注意しなくてはならないのが「相手からの圧を使って変化する」ことである。自分で勝手に動いていっては相手とつながらない。また、上がりきってもダメである。気持ちよく上がってしまうと推進力は自分の変化に使ってしまい相手の変化に使われない。つながりは切れてしまう。

3.2元のゴムで姿勢保持を際まで持って行く。自分のカラダに不安定さを作って相手に支えてもらう。腕や肩で引っ張らずに体幹部(背骨)で引くゴム感覚で十分に追い込んでおく。自分では頑張ってやっているつもりでも案外まだ余裕があって、自分が安定している。それだけ不安定になることが嫌なのだろう。本当に際まで追い込む感覚を重要視しなくてはならない。また、この時に重心がひょいと乗るのだと思う。自分にとっては乗るという表現はあまり適当でなくなってきた。乗せるには一度持ち上げなくてはならないが、持ち上げるイメージはつながりを弛めてしまうので不適切な感じなのだ。

4.もう一度自分のカラダをチェックする。特に肩でカラダが切れてしまっていることが多い。肩を確認してさらにカラダをつなげて、相手の刺激(動き)に反応できる敏感なカラダにしておく。
ここまでが私のチェックリスト。普段から2元の感覚で姿勢保持の際を認識していれば接触してからの操作は短くてすむ。色々な方向へ2元を強めていけば変化しても切れない4元の体はもっと良くなるだろう。

5.つながったことに自覚ができたら、意念を使って相手の重心を隅々から吸うように引く。意識するだけでどうやら微細な動きが生じて(皮膚が取れて)しまうようだ。難点は引くと思うだけで腕での引きが始まってしまい相手に気取られてしまうことだ。
変化した相手に同調してずっと推進力を感じ続ける事も重要である。相手に乗りかってしまうと結果的に両者が安定して相手には対応を可能にしてしまう。常にちょっと支えてもらう関係を維持する。

これらの項目を脳味噌の中で指さし確認を行って、一つももれなく自動運転できるように癖付けしていけば一段階精度を上げられるだろう。注意すべきは次の項目を行う時に前の要素が抜けてしまわないこと。確認後に意識が移るとできていたものが緩んでしまいがちだ。積み重なるような指さし確認を行いたい。

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