2020年 の投稿一覧

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「張力」

 名古屋の練功塾が再開され一か月。メンバーも徐々に増え、活気を帯びてきました。松原塾長は、新型コロナウイルスで活動休止の期間に練功カリキュラムを練り直し、より短期間に弾力レベルの「合気」を習得できるよう進化させました。

これはすごいことですよ!練功塾に入って3年がたとうとする私からすれば「うらやましー!」の一言です。今まで何年もかかっていた弾力レベルの「合気」の習得が数か月で可能かも⁈まだ活動休止中の地域にお住いの皆さんも、楽しみにしていてくださいね。

 ただ、あくまでもカッコつきの合気ですからね。カッコが取れるまでには更なる精進が必要です。皆さん、達人目指して頑張りましょう!

 最近読んだ本の中に、とても考えさせられることが書いてありました。それは「張力」です。

 筆者はその本の中で、「張力」を「相反する力を同時に成立させる力」と定義しています。具体例を挙げてみます。自分の身体の前で両手を合わせて、指先同士を押し付け合ってみてください。これは部分的な力=力みです。ところが指先同士を押し付け合いながら、引き離そうとすると、背中やお腹などの力が使われ、力感が薄れ、パワーアップします。

 筆者は、押し合うだけだと筋肉の収縮感、言い換えれば頑張り感であって、現実的な力として相手に伝わりにくいと言っています。相手に影響を与えるためには収縮感ではなく膨張感が必要であり、これが「張力」を使うことができたということであるとも言っています。

 練功時にこの「張力」を意識すると、自分の身体が上がりながら相手に下げられている、相手を引っ張りながら自分が引っ張られているという感覚がつかみやすくなります。ぜひ試してみてください。

 

 もちろん、この「張力」を身に付けるためには仲間のチョウリョク(キョウリョク?)が必要です。おあとがよろしいようで・・・。                                       by TAKA

 

 

 

合気沼のアヒル「足は、やはり大事だ」

先日から、練功が再開された。

コロナのお休み中

一番感じたのは、

合気用の筋肉って普段使う筋肉とは
やっぱり別なんだな ということ。

今回の自粛要請で

稽古に参加できなくなって3週ほどたった頃、

突然、、

腰の辺りの何かが緩んだ気がした直後

腰に激痛が走り床に膝をついた。

10年ぶりくらいの強烈な腰痛・・・

過去に経験しているので、お医者にもいかず

先ずはおとなしくし、落ち着いてからストレッチ、

仙腸関節を緩め、4日ほどで普通の生活に戻ることができたが、

コロナ騒動が始まる前は 最低でも、週2回

骨盤の傾きや、背骨の状態の維持

それによって足裏のどの部分にどの方向で力が加わるか

重心はどう変わるか?などなど

体中を内視しながら
あーでもない、こーでもないと

出来る限り”力まない”ようにやっていたつもりだが・・・

思った以上に普段使わない部分の足腰が鍛えられていたんだなと痛感。

休み中は、せいぜい、四股を踏んだり、ドアノブやテーブル、

自分の反対側の手くらいにしか相手をしてもらえず

ふにゃふにゃの足腰で稽古再開。

情けないことに下半身がピッキピキになったが、

最近1つ大きな気づきを頂いた。

下半身にはやはり力が要るのだ。

”ゴム”とか”弾力”とか”緩み”とか、、、、

塾長や上級者のしなやかな動きや言葉に惑わされていたが

弾力のある体や繋がりを作るには、

撓れる(しなれる)だけの筋肉と筋力は必要な部分に必要だと改めて痛感した次第である。

「アヒルさんが勘違いしていただけだよ、前からそう言ってるじゃないですか」と、

きっと言われてしまうであろうが、、、

ただ、この感覚もまた合気習得の「過程」であって 塾長が言われる合気とは程遠い気づきである。

アヒルのもがきはまだまだ続く・・・

ただし、

アヒルの水かき捌きが以前と若干変わったことは

他人にはわからない。

次回は、今回の気づきの詳細?を書きたいと思いいます。

by アヒル

空をつかむ「合気のカラダ作り」

先日知人に「からだが強くなったように感じる」と言われた。この「強い」というのは言うまでもないかもしれないが、「風邪をひかない」とか「病気にならない」ということではなく、からだに芯が通ったような強さのことで、少し体のつながりができてきたのかもしれない。

以前はからだづくりのため筋トレを定期的に行っていが、その際、よく筋トレでは鍛えたい部分を意識しないとそこに効かないと言われるため、部分部分を強く意識しながら行うようにしていた。

合気のからだではこれが逆にマイナスで、ある部分だけに集中してしまうことにより、他の部分から意識がなくなってしまう。これが1系などを行う際、腕だけに頼りがちなる一つの要因だと思う。からだ全体を意識するためにはまずこの意識を180度変えなければいけない。

最近では筋トレ自体ほとんど行わなくなったが、できるだけ「歩く」ことは行うようにしている。

その歩く際に、ただ歩くだけではなくからだ全体を意識しながら歩くようにしている。腕もダラダラとせず、蹴らない方の足も緊張させるなど、常にからだの中にゴムが張ったようにする。

少々怪しげな歩き方になったりもするが、そうすることで常にからだの弾力を意識することができるような気がしている。特に同じ場所でじっとしているよりも、歩いているほうがより全体のバランスを意識できるため、歩きながらのからだ作りは今の自分には良いように思う。

また足裏感覚も同様で、一歩ずつ前に出ているが、脚を踏みかえた際も足裏の圧力をしっかり感じながら踏みかえることで感覚を切らさないようにする。

疲れてくると意識が切れてしまいがちだが、その時こそからだ全体の感覚を切らさず維持できるのが良いのではないだろうか。

以前は意識的に歩くことは進んでまでしなかったが、こんなことを考えながら歩くことが練功になるのかな、とおもうと長時間・長距離歩くのが苦にならなくなり、意識的に歩きたくなるから不思議である。 by kaz

虹をつかんだ男のココだけの話「成長曲線」

合気上げの動画を見ていると、様々なやり方に出会す。まともなものから、眉唾な物、箸にも棒 にもかからない物まで多種多様である。

最初の頃は、どれが本物でどれが偽物か分からなかったのだが、見続ける内に自分の中に基準が 出来てきた。 それは、「掛けてる本人よりも大きく、筋力ではとても敵わない相手に対しても、意念で軽々と 上げる事が出来る。」と。

どうやら本当に不思議で凄いものらしいと。 そのような技を身に付けたいと動画を吟味していた中で、やたら怪力そうな外国人を選抜してき て、腕力で上げる事を数度試みるも失敗し、意識を切り替えた途端、不思議な力を発動させ上げる事に成功するという動画が目に止まった。

そして、その人が言うには、この不思議な力は、 たった3か月で身につくという。

その動画を見た私は、居ても立っても居られなくなり、大枚を 叩いて大阪の講座に参加した。結果は推して知るべしだが・・・ 月日は流れ合気練功塾に来て、私が良いと判断していた合気上げの基準には、大きな間違いがある事が判明した。

それは、“強い力を出している人にも掛かる合気!”というストロングポイントは、実際は、“強い力を出している人にしか掛からない合気?”という致命的なウィークポイントであったという事。

この講座は、参加して1年で大阪を撤退し行かなくなったのだが、合気練功塾で本物の合気に触れ ている今となれば手を切れて本当に良かった思う。この人は講座で、合気上げや他の技を掛ける とき、あまり力を出さずに握ってきた相手に対した時、「もっとグッと来て」とか「それしか力 出ないの?」などと力強く握る事を強要していた。

また、その後、他のセミナーにも参加したのだが、このような指導者は多数いて、東京のある道場では、「自分の合気をお前たちにインストールしてやる。」と値打ちをこいていたのは良い が、私の様に何も考えず強く握りに行く人間に対しては面白い様に掛かるのだが、掛けられるのを怖がって強く握ってこない相手には、全く掛からない。

最終的には、その人達に掛けるのは諦 めてスルーしていた。そして、終了後、言い訳する様に顔の前で、手でピラミッドの様な三角を作 り、「合気を掛けてもらいたいなら、こういう風に相手ともたれ合わないとダメだから!」と不満気に言っていた。

この様な指導者から合気?をインストールされる事もなく本当に良かった。 (因みにこの人は現在“癌が治る方法“を見つけたと言い張り、新しい顧客を募っている。やることに節操がなく、ロクな死に方しないと思う。)

練功塾で本物に触れて分かったのが、弱い力の相手に合気を掛ける方がより繊細さを要するという事。

何故なら、受け手が出している力より更に弱い圧で触れなければならないし、相手が動か ないなら、裏の力で動くように刺激を入れなければならない。

力を出してくれる相手に掛ける時は、掛け手の出せる筋力の大きさの幅が広がるので精度が低くても、掛かる確率が上がる。当然 男性に掛けるより女性に掛ける方が断然難しいのだ。

私も練功の甲斐あって、半年程前から急に、身近にいる合気の経験の無い人にも掛かる様になっ てきた。もちろん男も女も変わりなく。当然、強く握ってもらうというインチキ無しで。

物事を習得する時に人は成長曲線というシグモイドカーブ(S字曲線)を描きながら上がるとい う。

頭の中では右肩上がりの直線を描いているのだが、理想通りの直線で成長できる事はまずな い。最初は努力しても頭の中のイメージを超えれない低迷期を経験する。

そして絶え間ない努力が 実った時に覚醒し、頭の中イメージを超えて理想にたどり着く。 合気練功塾にくる前のドン底を経験したのが良かったのか、来てからはあっと言う間にS字の上の部分のカーブに来れた。ますますやる気が湧いている今日この頃である。

by 宮崎

Tスタイル ~合気練功の日々~ 「再開!再会!肩痛い!」

 新型コロナウイルスの影響で活動を休止していた合気練功プロジェクトが、名古屋の地で6月から再開されました!塾長を筆頭に院生、研究生、塾生も、まだ手探りの状況ではありますが、合気練功塾の新しい活動の在り方を求めてスタートを切ることができました。東京、大阪、福岡の皆さんも徐々に活動が再開されると思いますので、しばらくお待ちくださいね。

 そんな希望に満ちた時期だというのに、右肩に突如痛みが‼40肩?50肩?60肩?

 もともと左肩は一度ぶっ壊れて(ぶっ壊されて?)いるのですが、ついに右肩まで(涙)トホホ・・・

 しかし、怪我の功名とはこのことなのでしょうか。力が入らない分、背骨や身体の内部を意識して動かしてみると今までとは違う感覚が表れてきました。「これは神が与えた試練か?神は乗り越えられない試練は与えない!」(ドラマのJIN ~仁~ 参照)と勝手に思い込んで練功に励んでいる毎日です。

 考えてみれば、達人は常人とは違う部分で勝負している訳ですから、今まであった部分(筋力やスピードなど)を捨てることから合気の道は開けるといっても良いでしょう。高齢ドライバーの能力の低下を支援する様々な機能がついたサポートカーが注目されていますが、合気は足らない面を補うどころか、それ以上の能力を発揮する無限の可能性をもった存在だと思われます。

 近い将来、合気練功プロジェクトに、武術部門だけでなく、医学・整体部門、福祉・介護部門などが誕生するのも夢ではないと思います。皆さん、杖を突いた達人集団をめざしてがんばりましょう!(実はこの杖という言葉が最新の合気練功のトレンドなんですよ!単に足腰が弱ったおじいの集まりという意味ではないんですよ!)

 実は私も折りたたみの杖(護身用)を以前から持っています。その他にもツボ押し棒(護身用)、折りたたみ傘(護身用)なども時折バッグに忍ばせておりまして。フフフ。(おぬしは何者じゃ!) 

 物騒な世の中なので皆さんご用心を!                    TAKA