2017年 の投稿一覧

ミニ講座52

【基本原理Ⅲ(背骨の同調 その3)】2017.10.18

基本2系(下げ)を背骨の同調で崩します。
復習のため「ミニ講座47」を読み返してください。

今回は、それに「運歩」を加えてみます!

全体の動きは今日、「合気練功プロジェクト動画」にアップされますのでそちらを参考にしてください。

★運歩で注意するポイントは、
1.運歩して体重移動するときに、相手に与える手の内の圧を変えないこと
2.そのためには、常に原理Ⅰ(足裏)・原理Ⅱ(推進力)を感じていること
3.できるだけ上体はまっすぐを保つようにすること

まずは以上3点を同時に意識できるように練功してみてください。

一つ一つをバラバラに感じることは簡単ですが、3つ同時にとなると一気に難易度が上がります。

動画を何度もみて、頭で考えなくても同じような動きができるようにしてください。

”考えながら動くのではなく、感じながら動く”ことが、これから先、とても重要になってきます。

今から、その訓練を始めていきましょう!!

推進力のこと

合気の原理Ⅱに「推進力」がある。私は相手からもらって支えていただいている力と思っている。外から見える現象を追っかけたときには必ず「推進力」が必要となる。武的な場面では、ほとんどは相手が力を使って攻撃してくるのでそれをいただければ自ずと推進力は生み出される。例えば、相手に腕を捕まれた状態から自分が上に上がっていく力を感じていれば相手は下に崩れ、合気上げのときは押さえ込まれる力をもらって自分は相手の足の間に沈み潜りこんでいく力を感じて「推進力」と思えばよいのだろう。難しいのは合気上げをしようと思えば普通は持ち上げる力が入ること、合気下げでは下に押さえてやろうとする力が入ることである。合気の原理ではむしろ逆で、相手に上がって欲しければ自分が沈む力を感じ続けられれば技となる。ここに脳みその使い方の転換点があると思う。

推進力を感じていても自分の身体がきちんと繋がっていないと外から見える現象として技にならない。つまり自分のからだがきちんとつながっている方の技がかかるので、きちんと自分の「足裏」を感じ、ゴムの感覚で身体をつなげて、相手の「足裏」を感じて重心をちょっと引き出してやると推進力は効果を発揮する。推進力は解るととても面白いモノで、オンライン講座で示している動画のように、指一本でも相手を動かせたりする。通常ではあり得ないと思われるが、要はご自身の力で動いていただいているだけである。

最近、合気上げを2人で練習をしているときに受けの立場で、あえて上がっていく推進力を自分で受けるようにポジションをつくることがある。穏やかな練習をするとき人の腕の掴み方はさまざまで、カツンと繋がるところまでのあそびが大きいと現象を起こすための条件が解らなくなる(私は毎度迷宮入りで苦労しました)。ともに楽しく上達するために、まずは階段を明確にしてちょうど良い条件をまでを受けでつくり、必要条件を体感してもらう。その後、条件を取りが整えられる練習をすれば上達が早いように思うのだ。さらに、こちらが技にかかる条件を整えるということは、相手の入力を感じられる感性を磨くことになる。繋がりをつくるということは重心の移動によってはこちらが「取り」になれるということである。負けて勝つ脳みその転換点である。その先の受けも取りもないつり合った状態が心地よい合気なのだと思う。

ミニ講座51

【合気の原理Ⅱ(推進力の応用)】2017.10・11

今回は、応用技にチャレンジしてみましょう。

相手が我の腕をつかんで、しゃがみこんでいる様子を想像してみてください。

その状態から無理やり引っ張って起こすこともできるかもしれませんが、ちょっと視点を変えて合気の原理で起こしてみます。

まず、いつものように合気の原理Ⅰで互いの重心を足裏でつなげ、原理Ⅱで推進力を感じてみてください。

さて、そこからがポイントですが、掴まれた手首の皮膚操作により、あたかもゴムを引っ張ているような感じで相手の重心をほんの少しだけ前に移動させてください。

相手は重心が不安定になった分だけ、こちらの腕にしがみつくような感じになり、しばらくその状態をキープしていると、相手が勝手に起き上がってきます。

このとき原理Ⅰ(足裏)原理Ⅱ(推進力)の感覚を忘れてはいけませんよ。

全体の感じは、水曜日の合気練功プロジェクト動画で確認してみてくださいね。

足裏感覚のこと

合気の原理Ⅰに「足裏感覚」かある。自分の足裏と相手の足裏をつなげるということだが、これが基本。一人でなら自分の足の裏のどこに体重が乗っているかは、前足底、踵、足刀部ぐらいは感じられると思う。これを2人練習するときも感じながら練習する。相手と掌を重ねたり、手首を握られたりしても足の裏を感じていなくてはならない。触れられている腕に意識が行くので足のことなど忘れてしまいがちだがそれでは合気の技はかからない。

「合気のカラダ」のゴムの感覚づくりに慣れてくると、自分の前足底はいつもつなげられるようになる。自分の持っているセンサーの8割方を相手の足の重心を感じることに使えるようになる。相手の重心を、安定を欠くちょっと手前に追い込むのだが、追い込みすぎると一歩次がれて安定されてしまう。傘を手の平の上で立たせて倒さない大道芸のように ちょい手前に行くようにセンサーを駆使するのだ。相手の足の裏を動かせたらまずは一緒に歩く・一緒に座ることを練習する。そして相手のみ動いてもらえるようにしていく。手首を握られた状態から相手をつま先立たせたら「合気上げ」と言うのだろう。

…でも、相手を上げよう。相手を動かそうと思った瞬間に足の裏の意識は希薄になる。そこが難しい。また、相手に力で押されたりすると思わず力で反応してしまう。私の場合、屈筋が働きやすい方向からの入力に対しては、ほぼ無意識で腕力が入ってしまう。逆だ。無意識にただ足をつなげていていれば良いのだが…。身体が悪いのではない、脳の使い方が悪いのだろう。

 

追記 最近、歩くこと(運歩)を意識し始めた。一つは医者から言われて高血圧対策。もう一つは、居着かないように重心を意識して、足裏感覚を消さないように歩く練習。スタスタ歩いてはできないので、たぶん高血圧対策にはなっていない。

個人レッスンの感想(Sさん 40代)

松原先生
先日はご指導ありがとうございました。

合気の原理をここまで分かり易く、習得し易いように研究されていること、そして先生の親しみやすく誠実な人柄に夫婦共々、強く感銘を受けており、本当にこの出会いに感謝しております。

今後ともよろしくお願い致します。