虹をつかんだ男のココだけの話「弾力」

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合気が不思議に見えるのは、掛ける人がほとんど動いていないからだと思う。しかし、本当に動いていないのならば、相手は動くことはないはずである。相手に変化が起きているのであれば、何かしらの動力が働いているということになる。

 

それが何かといえば、前回も書いた「弾力」である。ということは、普通に立っている時点で、自分の身体に「弾力」が無ければ相手に影響を与える事は出来ないことになる。

実際、合気が出来る人は、ただ突っ立っている様に見えても、「弾力」で充満しているので押せば押した分戻ってくるし、引っ張れば引っ張った分戻される。

合気を獲得するためにはこの「弾力」でパンパンに張った身体が必要不可欠なのだ。
作り方は自分でゴム感覚を作り出し、その感覚で身体の内部を伸ばすだけである。縦、横、斜めとゴムの本数を増やしていくことで、内側が圧縮された空気で満たされた様な身体が出来上がる。

そして、立っていれば足裏が、座っていれば脛が、地面とくっ付いているため、固定されたゴム毬の様になり、外部から受けた力は、身体のどこを押されも地面に打ち当たり戻って来ることになり、身体のどこを引かれても、最終的には、地面に引き戻されることになる。

例えば、地面に固定されたバランスボールの上に飛び乗れば、一旦は沈むが次の瞬間には跳ね上げられるし、そのボールを、引っ張り続けても、最終的には地面に引き戻される。実際には、何も不思議ではなく、当たり前の事しか起こっていない。

人が何もない状態で相手を翻弄している様に見える合気の実体とは、「弾力」のある人が相手と地面の間に入り、上手に喧嘩させているのだ。当然、相手が出す力はことごとく、出した本人に返ってくるため、勝つ事は万が一にも無いことになる。

by 宮崎

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