虹をつかんだ男のココだけの話「レベルアップ」

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最近、合気練功塾で習う事のレベルが上がって来ている。
他の塾生の記事にも書かれていると思うのだが、弾力から磁力や磁気へとより高い世界を
教わり、「丹田を掴ませる」や「意識レベルでさえぶつからない」など合気の本質を惜しげもなく伝授されている。

そんな自分の幸運を喜ぶ今日この頃である。
新しい事を教わり、それを修得出来る事は嬉しい事である。
また、教わる事の次元が上がり、それが理解出来る様になると、今までの間違いや勘違いに気づく事がある。

今回は、ふと気づいた事を記述したいと思う。
合気で人を引きたい時、自分の体の中で作ったゴムを相手にも共有させてそのゴムに乗せて近づけるのだが、ごく最近までそのゴムの張り方に大きな勘違いがあった。

しかし、これは一般常識に則って考えれば仕方のない事で、他にも勘違いされている人がいるだろうと思う。

現実世界に於いて、二人でゴムを張ろうとした場合、二人もしくは、一人がそのゴムを手前に引くしか方法は無い。

誰かが引かなければ何も起こらないので、この場合、誰かというのは必然的に自分という事になる。
ど素人の私が合気を習い始めて、まず最初にやり始めたのが、持たれた腕自体を引くという事。

引く加減やタイミングに試行錯誤を繰り返した。もちろんゴムが発生していないので、何一つ成果は出なかった。

しばらくするうちに、「どうやら、意識で身体の内部にゴムが張れるらしい。」という事を小耳に挟み、練功を繰り返し、内部感覚にゴムを獲得する事が出来るようになる。

そこで初めて、筋力ではなく、弾力の世界に移行し、合気に興味のない人にも合気の現象化が起こせる様になった。

しかし、中には、私がゴムを張ろうとしている時に、ふらふらと前に出てきてしまう人や、耐えてはいるが、「引かれている。」と感じる人も何人もいた。

そこでまた、改良を考えるのだが、ゴムの引きを加減する事や、本来動いてもらいたい方向への圧力を強める事くらいしか思い浮かばない。

だから、とても上手く掛かってくれる人もいるが、そうでない場合は、苦笑いで乗り切るのが常であった。

しかし、最近、ようやく思考の次元が上がった。
そして、原因がゴムの作り方にある事にも気づいた。 

張ったゴムは自分から先に引いてはいけないのだ。ゴムを作る過程であっても、引きながら作ってはいけない。

どんなに引く力を弱くしても、気付く人は気付くし、動く人は動く。

では、どのようにしてゴムを張ったら良いのか?
現実世界では無理でも、自分が作り出す仮想世界では、引く意思がない人にも先にゴムを引かせる事が可能である。

常識の範囲内で考えた場合、相手のゴムを引こうとすれば、接触点から引くしか方法がない。
そして、そのゴムと自分自身が作ったゴムとを繋げて一本のゴムを作る事になる。
しかし、今、扱おうとしているのは、本物のゴムではない。

ゴムの様な性質をもった“弾力”である。

便宜上、ゴムの様に考えるとイメージしやすいというだけである。そもそも自分の体の中にあるものでも無ければ、相手の体の中にも無い。

無いから自分の意識下で自由に作り出して、2人の体を通して繋ぐのである。イメージとしては、真ん中の接触点から体の中を通りながら、双方向に勝手にゴムが伸びて足裏まで到達する事になる。

現実では、ゴムは放っておいても勝手には伸びないのでとても不思議に思えるのだが、仮想では意識的にゴムを引かせれば、自分が何もしなくてもゴムを外側に伸びていく事になる。

そして、その後に相手に対して不安定を演出し、張ったゴムに掴まってもらう。相手は「危ない」と思っただけで、「引こう」と思っていないのにゴムを引いてしまったのだ。

そうして、相手が引いて伸ばしてくれたゴムを自分が回収すれば、弾力に乗って相手が飛んでくる。

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