合気練功塾で毎回のように塾長に言われるのは「強すぎる」。何かをするにあたって、とにかく「力が強すぎる」と言うこと。
とくに相手に腕をつかんでもらっているので、腕に力が入る。腕の力は一定の高さを保つのみでそれ以上は必要なく、最悪強くても箸や茶碗を持つ程度だと。
とにかく力とはまったく別のことを行っていると頭をシフトしないと何も始まらない、と。
これが、頭ではわかっていてもなかなか難しい。そもそも「腕の力入れないように・・・」と考えている時点で、前回でもお伝えしたとおり腕にかなり集中してしまっているし、力を抜くように力を入れているといか・・・こうなると迷路に迷い込む。このあたりは本当に意識を変えるのが難しいところである。
現時点では、最終的には自分のからだをどうこうではなく、相手の頭やからだをどう作用させるか、と言うことなんだろうと理解している。
対峙する相手を動かすということにおいて、お互い筋力勝負の場合は相手より強い力(筋力)が出せればよい。そのために筋力トレーニングに励み、誰よりも強い筋力を身につければよい。
ただこれは年齢や生まれ持ったもの、人種などによっても限界がありなかなか難しい。
そうなるともう一つの方法は、自分がどうこうよりも相手が「動いてしまう」ようにからだを作用させる。これは年齢や体格は関係ない。まさに今自身が目指すところである。ただこれは筋トレよりも難しい。
前者は持てる重量の増加や筋肉の増大などで成長を実感できるが、後者は相手が動くかどうか。動いてしまいかどうかは受けている相手しかわからない。
しかも受けている相手もどうして動いてしまうのかわからない無意識の部分に作用させる必要があるため、本当に見た目では正解が全くわからない。ただ結果的に相手が動くことが正解。
練功塾ではこの見えないものを全員になんとか伝えようとしてもらえる。本当にありがたい環境で、ここならなんとか掴めるのではないかと思わせてもらえる。
by kaz