2017年 11月 の投稿一覧

操体法と座取りのこと

操体法と座取りのこと
松原先生から足圧法と操体法も教えていただいている。両法とも細かいコツや理論があり、たいへん難しい。合気の練功とともにこれら3つの技術の同時習得はなかなかチャレンジングな試みに思われるが、登山道が違うだけで登っている山は同じであることがジワリと分かってきた。

操体法は健側の筋を使わせて体のバランスをとる技術で、練功塾でも練習の終わりに行っている。ヒトは生活の癖や利き腕などが原因で一部の筋が硬結して、痛みが生じたり姿勢が歪んだりする。最初私は「一部の筋に力みがあったり偏っていたりでは合気の技にも影響があるだろうし、施術してもらうことでチームビルディングにもなるから良いことだ。」程度に思っていた。ところが操法を行う時にゴムの感覚(インナーマッスル)を意識して行うと、合気の原理で操作するときと同じ反応がある。深層筋をつなげてアウターまで働かすのは「原理Ⅳ・裏の力」である。これを行えば松原先生のいう連動操体法となる。

さて座取りである。立って行う時と感覚が異なりとても難度が高い。座ると受けも取りも重心が動きにくいし、足裏感覚は脛の感覚となる。合気の原理は自分自身がきちんとつながった「合気のカラダ」でなくては現象が出てこない。座った状態で全身のゴムの感覚を維持して相手に重心を預けることができるか。(集中講座を受けた方々、高いハードルと思いませんか。)そこで私は操体法が良い練習となっている。施術は基本的に座った状態で操作するので連動操体法を意識することで座取りの練習となる。さらに施術を受けている方は基本的に力で抗うという反応は出にくいため、力んで上手くいかなかったときのストレスも互いに少ない。

松原先生の合気の技術は日々進化して、最近はますます薄味になってきている。その切掛けを伺ったことがある。施術に来られた膝の悪いご婦人が立ち上がられる際、「先生、ちょっと肩を貸してくれる?」と言われ、肩に手を置かれた。先生はきっと体重が乗るだろうと構えたが、ただ触れただけの圧力でご婦人は立ち上がられたという。ほんのわずかな事で重心移動が楽になるならば、わずかな刺激で重心操作は可能なはず。そんな施術の一場面から薄味の合気はスタートしたと聞いた。

11112017

第2回集中講座(名古屋)の感想

11月5日、名古屋での第2回集中講座が終わりました。

皆さん熱心な方ばかりで、とても充実した楽しい時間を過ごすことができました。

この場を借りて感謝申し上げます。

早速、感想メールを送っていただきましたので、ご紹介しますね。

今週末の土曜日は東京講座です。参加申込みをされた方、お会い出来るのを楽しみにしております。

また、満席のため今回の参加をお断りしてしまった方々、大変申し訳ありませんでした。機会がありましたら次回は3月ですので、しばらくお待ちください。

【感想】

🌟Sさん(東京)
動画も素晴らしい説明ですが、やっぱり「体験」に勝る物は無いと感じました。

松原先生と同じ事が出来る合気道を体得した本物の達人と出会った事はありますが…

その技を同じ様に体得したり体験することは難しい事と思ってました… が、昨日の体験で「本当」の事が知れた事、先生にほ本当に感謝しています。
貴重な体験本当にありがとうございました。

レッスン本当に楽しかったです!
昨日の体験を是非とも体得して自分の物にしたいと考えて居ます。稽古にぜひとも参加したいのでよろしくお願いいたします。

 

🌟Sさん(大阪)
昨日は、松原先生はじめ合気練功塾の皆様ありがとうございました。楽しい雰囲気の中で皆様が真剣に対応して教えて下さり嬉しく思いました。

教えてくださったことを、肝に銘じて鍛錬していきたいと思います。相手とのつながり・和合の精神を目標に頑張りたいと思います。これからも宜しくお願い致します!

 

🌟Yさん(大阪)
わかりやすくダメなところをフィードバックしてくれたりして大変よかったです。

ただ、「〇〇する際に繋がりが切れます。切らさないようにするにはこうしたら良いですよ」と言うアドバイスが無かったので、自分の感覚で出来る所は出来るが、できない所はセミナーの短時間では出来ないので少し残念でした。

ただ、本当に素晴らしいアドバイスと、感覚を共有していただけたことには本当に感謝しております。
また機会があれば参加したいと思えるセミナーでした。

合気練功の皆様本当にありがとうございました。

さらに深層筋のこと

さらに深層筋のこと
練功時の動画編集を行っているとき家人にボソリといわれた「オジサンが2人向き合って髪ゴムを真剣に引き合う図って、シュール…。」客観的に見ればそうだよなと思った。しかしながら私にとって髪ゴムを引く練習は非常に重要なものである。相手のインナーマッスルを起動させる微弱な力加減、自分のカラダのつながりを感じる感覚の練習、引き合った互いの重心の位置を調整する練習。どれも合気の原理を発現させるに必要なものである。

前回の稿でインナーマッスル(深層筋)について記したが、近年スポーツでも整体でも注目されている存在である。大腰筋は達人の筋肉なんて表現も目にする。1日の練功を終えて帰ってくるととても眠たくなる。普段は不随意の部位を操作するため脳が活発に活動したことがあるだろう。インナーマッスルを使ったことで水泳をした後のような心地よい全身の疲労感もある。このままいけばBruce Leeのような均整な筋質とバネのような動きになれるのかも(期待?)。ゴムを引くことから始まって、自分自身の変化が楽しい日々である。

シュールとはシュールレアリズム「表現や発想が非日常的、超現実的であるさま」が語源である。松原先生の気付きと合気練功プロジェクトでやっていることの内容から鑑みるととても適切な表現である。

11042017