虹をつかんだ男のココだけの話「知らない人へ」

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人間は、普通に立っている時、筋肉を固めて、重心を足下に置いて、安定している。まず、安定を確保してから手や体を使って作業をする。だから、作業をしている最中に転ぶことは、まず無い。それが常識である。
しかし、筋肉を伸ばして張力を作り、重心を上げて相手に頼りながらバランスを保ち、不安定さを持ち続けなければ、合気の現象化は起こらない

ということは、今まで当たり前にやってきた行動で合気が掛かることはありえない。

この常識を壊す事がとても難しい。難しいというよりも、その常識に囚われて他の発想が浮かばないのだ。初見で「この人たち2人でバランスを取り合っているけど、実際のところ不安定なんだよね!」なんてわかる人はいない。そして、それは、何千回、何万回見ようが一緒で回数の問題でもない。視覚がとらえた現象は、脳が「あり得る」と思う映像にしかならない。脳が認識していないことは、映像化出来ないのだ。だから、内部からの連動で末端が動いている現象を見ても、その操作が「あり得る」と思えない人には、末端を直接動かしている映像にしかならない。

そして、「不安定になる事が肝である。」ようやく理解したとする。
今度は、動物としての本能が邪魔をする。頭で理解したとしても、体が許さないのだ。自己保存のために、幼少期から数十年間染み付いた危機回避の習慣は容易には拭い去り難く、断固とした決意を以ってしても、一瞬の気の緩みで元に戻る。気がつくと安定してしまうのだ

また、人間は、安定する方法は知っているが、不安定になる方法を知らない。そもそも、生きるうえで知る必要がないのだから。そして、安定するためには、段階を踏んで進んで行けても、不安定になるためには、ほぼ「倒れる」しか浮かばない。途端に思考が極端になり調節が利かなくなる。

今、ざっと考えただけでも、素人が合気を習得するために越えなければいけない障害はいくつもある。

これらの何重もの枷を外せる人が何人いると思いますか?
まだ、自力で鍵の在処を探すのですか?

ここには、マスターキーがありますよ。

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