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Tスタイル ~合気練功の日々~ 「触れ合気」

合気上げの対練(対人練習)をする際、手首を掴んできた相手の皮膚を取り、相手と自分の足裏を感じながらつながり・・・と段階を追って合気をかけていきます。

しかし、松原塾長は、身体の一部を触った(触られた)だけで、合気をかけてしまいます。そして、一度合気がかかると身体が離れても感覚が残っており、もう一度触った(触られた)瞬間に相手に合気がかかってしまいます。

私の合気道の師匠が目標とする達人のDVDを見ると、お弟子さんがその達人に触る直前に自ら崩れてしまいます。今までは理解できなかったのですが、お弟子さんがすでに合気がかかっていると考えれば、決して不思議ではありません。私も松原塾長の個人レッスンを受けていると、松原塾長が身体を動かしただけで、(身体が離れていても)崩れてしまう時があります。

うーん、合気は奥が深いですね。皆さん、達人目指して頑張りましょう!

年末に妻の実家で恒例の餅つきをしたのですが、つくほどに粘りが出る餅に、強くしなやかなゴムのような合気の感覚を感じてしまいました。餅の凄さ(?)に嫉妬し、己の無力さを感じてしまった私でした。

今年も変なおじさんへの道まっしぐらの年になりそうです。 TAKA

とある塾生の雑記09 腕の力みを取る

合気練功塾では体全身のバネを使いゴムのような体作りを目指しています。初めの頃はこの感覚を掴むためにわざと動作を大きくしていましたが、ゴム感覚が出てくれば動作を小さくし、相手に気づかれないレベルにまで落とし込んでいきます。しかしながら、動作を小さくすればするほど相手の反応も小さくなり上手く合気がかからないため、つい腕に力みが生じてしまい失敗します。今回は、腕の力みを取る時の注意点について二つお伝えします。

一つ目は、私自身も癖のようによくしてしまうのですが、力んでしまった時に腕や肩をブラブラと揺らして完全に脱力するのではなく必ず一本のゴム感覚を残して体を緩ませるということです。おもちゃで『LAZY BONES/レイジーボーン』というゴムで繋がれた脱力人形がありますが、如何に最後までゴム感覚を切らさずに力みをとるかがポイントです。私自身のゴム感覚は単なるゴムではなく流動体のようなゴムで、それが腕先の方に絶えず流れているようなイメージです。合気練功塾ではこのような体を四元の合気のカラダ(空間感覚)、五元の合気のカラダ(内部感覚)といい合気練功のための修練体系の中でも上級レベルのものですが、練功を続けていると
自然とこのような感覚が出てきます。

二つ目は、腕の力みを感じた時ほど意識を体幹から足裏に持っていくことです。両腕を水平に上げた状態から腕を降ろす動作の場合、
手や肘から降ろすのではなく、肋骨の収縮(内肋間筋の収縮)を利用して肋骨が閉じるからその動きが肘から手へと伝わり、結果的に腕が降りていく。逆に気をつけの姿勢から腕を上げる場合は、肋骨を開く(外肋間筋の収縮)からその動きが肘から手へ繋がり自然と腕が上がるというように、日頃から体幹を使って腕を操作するという鍛錬をして、相手と繋がった状態で体幹から足裏へ落とし込み、腕はただひたすら相手と薄皮一枚で繋がっているだけに徹し、腕を上げたり下げたりという意図をなるべく出さないようにします。

合気の妙技を堪能するには、まず力みを取ることです。「力じゃないんだ」という脳内革命こそが、力みを取る一番の早道かもしれま
せん。

とある塾生の雑記 その8 裏の力で関節に圧をかける

とある塾生の雑記その8 裏の力で関節に圧をかける

女性や子供は関節が柔らかく筋肉量も少ないので、雑に扱うとうまく体を繋げることができず、合気をかけられないことがあります。
大抵はこちらの力が強すぎることに原因があるのですが、このような時に裏の力を使って繊細に相手の関節に圧をかけていくと、腕と体幹を一つの塊にすることができ合気がかかります。今回は、娘二人を練習相手に悪戦苦闘した圧のかけ方についてお伝えします。

現在、合気練功塾では基本1系を以下の4つに分解して練功を行なっています。
① 足裏を感じるまで、肩関節に対し上方向へ軽く圧をかける
② お互いに引っ張り合う「ここ」のポイントを作る
③ 遠心性の収縮を使いながら腕・肩・体幹を伸ばし、足裏をさらに強く感じる
④ 斜め懸垂の要領で、相手の重心を数ミリ移動させる

まず、圧のかけ方には「陽圧」と「陰圧」の2種類があります。①の場合は相手と接触した時に、下肢と体幹で姿勢を正すようにして肩関節に対し「陽圧」をかけます。この時、肩関節にかかる圧の力は自分の足裏を感じることができるだけの最小限にとどめます。
②は両足の指でしっかりと大地を掴みながら臍下丹田を斜め上に傾ける要領で腸腰筋を収縮させて、お互いに引っ張り合う関係を作ることで肩関節に対して「陰圧」をかけます。裏引っ張られた肩関節は組織(靭帯)の復元力により自ら肩関節への圧が高まり腕と体幹が繋がります。

最初の頃は、自分の形を作るだけで精一杯であったため圧が強すぎてしまい合気がかからず力技になっていました。「相手の力以上の力はいらない。」「皮一枚とる圧だけでそれ以上かけちゃ駄目。」色々とアドバイスをいただいたものの、なかなか娘を攻略することができずにいたのですが、ある時、赤ちゃんに触れるくらいの優しい力で繊細に行うと次女に合気をかけることができました。改めて力ではないんだなと実感した次第です。さあ、残るラスボスは長女です。まだまだ修行の日々は続きます。

とある塾生の雑記 その7

とある塾生の雑記その7 「ここ」とは?

最近、練功塾では合気がかかる瞬間の「ここ」というポイントを如何に早く作ることができるかを練功しています。今まで合気練功のための修練体系である合気のカラダや合気の原理を通して一つ一つ過程を確認しながら合気の疑似体験していたものを、本当の合気にするための一つの大きな転換点とも言えます。今回は、この「ここ」についてお伝えします。

柔らかな接触で相手の皮膚の遊びをとり、相手に察知されないレベル、あるいはもし仮に察知されても不快な感覚を与えないレベルの弱い刺激(裏の力)で相手の関節を詰め、筋肉を緊張させて一つの塊にし、二人で一つの重心を作るポイントが「ここ」です。この時接触点を通して私自身も合気がかかった状態になっているため、「ここ」とは自分に合気がかかるポイントとも言えます。

練功法は、ドアの取手に指をかけ体を繋げて背中のゴムで後ろに引っぱられながらも踵をあげます。「ここ」の感覚が身につけば踵をあげずに足の指で大地をしっかりと掴み重心を数ミリ前に持ってきます。今までは、相手を上げようとか下げようとか、手元の操作に感けて腕に余計な力が入ったり、腕だけでその関係性を作ろうとしてしまいがちだったのですが、接触した相手の力を借りながら背中と足を使って自分自身に合気をかければ、結果的に相手にも合気がかかります。合気の妙技の秘訣が「ここ」に隠されているのかなと思う次第です。

Tスタイル 〜合気練功の日々〜 「マルチタスクからシングルタスクに」

Tスタイル 〜合気練功の日々〜
「マルチタスクからシングルタスクに」

木曜日の夜に行われる練功研究会(別名:バットマンの会)では、合気上げ(揚げ)を繰り返し稽古しています。松原塾長は、合気上げの重要性を何度も強調されています。合気上げができることが、合気開眼のゴールではなくスタートであるとも考えておられるようです。

毎回、色々な観点からアドバイスをしていただくのですが、なかなか上手くいきません。悩みながらある本を読んでいると、こんな事が書かれていました。

「マルチタスクは非効率」
合気上げを例に取ると、稽古の際、接触面に圧を加える・足裏を捉える・推進力を発生させる・・・等、数多くの事を同時に意識してしまいます。そうすると、意識を散らしてしまい中途半端な動きになってしまいます。これがマルチタスクの状態です。ここからシングルタスクの状態にするためには、同じ動きを何度も繰り返し行い、無意識のうちにできるようにすること、つまり自動化することが必要だということです。

うーん・・・。つまり、ポイントを押さえながら数をこなすということでしょうか。ただ、対練(相手をつけての練習)を毎日行うことは難しいですね。後は、個人練功の工夫でしょうか。

個人練功の工夫と言えば、前回のブログで書いた、練功の為に私が手に入れたアイテムとは・・・?「バランスボード」です。あえて身体を不安定な状態にすることで、相手とひとつの重心をつくり出すことを疑似体験できるのでは・・・と考えたからです。すぐに効果があがるとは考えてはいませんが、とりあえず継続して取り組んでいこうと思っています。

皆さん、シングルタスクのバットマンを目指して共にがんばりましょう!!そのうち、空も飛べるようになるかも⁈

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TAKA